23日のJリーグG大阪戦を最後に現役を引退した鹿島アントラーズの元日本代表DF内田篤人(32)が、ラストマッチから一夜明けた24日、オンラインで引退会見を行った。

スーツ姿で会見に出席した内田は引退を決断した背景について「先輩たちはグラウンドでやるべきことをやっていたのを見てきた」と話した。小笠原満男氏や柳沢敦氏、監督と選手の関係にもなった大岩剛氏といった先輩の名前を複数挙げ「鹿島の選手らしい振る舞い、立ち姿は自分の中で感じるものがあって。それが僕にはできていないなと。ケガをしないように練習でも試合でも少し抑えながらというのが続く中で(チームメートの)小泉や土居が100%でやっていて、隣に立つのは失礼だなと思い、けじめをつけないといけないなと」と、思いの丈を語った。

また移籍などの考えはなかったことを明かし「鹿島以外に選択肢はなかったので、ここで辞めさせてほしいと思った」と潔くスパイクを脱ぐことに決めた。

最後まで右膝のケガとつきあいながらの現役生活。「膝とつき合ってサッカーをしてきた。無理をしてこなかったらシャルケにもいけなかっただろうし、鹿島でもこうして送り出してもらえなかったと思う。自分の限界だったなと思う」と、すっきりとした表情で語った。

引退を仲間に伝えた際には、年上のGK曽ケ端準から「まだやれるだろう」と言われたという。内田は「鹿島の象徴的な選手として曽ケ端さんが残ってくれているし、練習でも試合に出ている若い選手よりも、うしろにいてくれる安心感や存在感がある。これから僕は1人のファンとしてユニホームを買って応援したい」と語った。