鹿島アントラーズが清水エスパルスを2-1で下して3年ぶりの5連勝とした。前半のFWエヴェラウドとMF土居聖真の得点で奪ったリードを守りきった。開幕4連敗で一時は最下位に沈んでいた名門が調子を上げてきた。清水は6連敗と泥沼から抜け出せない。

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夏からの鹿島は強い。前半29分、両サイドをDFに挟まれたFWエヴェラウドが、素早いタッチから技ありの右足シュートを決めた。今季ブラジルから来日した助っ人は、これが10点目で、得点ランキング2位。08年に21得点したFWマルキーニョス以来、所属選手として12年ぶりの1シーズン20得点超えも見えてきた。

高い位置でボールを奪い、相手ペナルティーエリア付近では細かい連係で守備網をかき乱す。開幕前から目指してきたものが、ようやく結果となりつつある。主将のMF三竿が「点を取りだしている自信がある」と言えば、MF和泉も「自信を持ち、落ち着いてやれるようになった」と話す。途中出場のFW上田は、得点した9日の仙台戦後に「戦術もはまり、自信もついてきた」と胸を張っていた。選手が共通して口にするのは“自信”。勝利が勝利を呼ぶ好循環が、チームを支えている。

夏場の連戦で、選手をうまくローテーションできているのも大きい。8月8日の鳥栖戦以降は、必ず、直近の試合から先発を2人以上変更。GK沖、MF荒木ら若手の活躍もチームにいい刺激を与えている。4年ぶりの6連勝に向けて、視界は良好だ。