鹿島アントラーズは5連勝で暫定5位に浮上したが、決勝点を決めたMF土居は「試合が終わった後の、みんなのロッカーでの雰囲気はあまり良くなかった」と明かした。

立ち上がりは清水エスパルスの勢いに押されたが、前半29分にFWエヴェラウドが、直後の32分には土居が得点して、2-0で前半を折り返した。

ところが後半は追加点を奪えず、34分に失点。文字どおりの辛勝に、終了のホイッスルが鳴っても選手に笑顔はなく、ザーゴ監督も「前半は相手を完全に支配してすばらしいものだったが、後半は別の流れになってしまった」と納得していない様子だった。

土居は「僕も1本ポストに当たったけど、チームもチャンスがあったので、欲を言えば追加点が取れたら、今日みたいに最後に苦しまず、楽に終われた試合なのかなと思う」と話した。さらに「ロッカーに帰ってきてからも、『ダメだよ、こんな試合してちゃ』という声が聞こえました」と、5連勝とはいえ選手は良しとしていないことを強調した。

指揮官も「まだ理想には程遠い。微調整しながら、もう少し速く、横にコンパクトにしたり、攻守の切り替えの素早さを目指してやりたい」と、勝ってかぶとの緒を締めた。次戦までの1週間で、鹿島は築き上げてきたスタイルに磨きをかける。【杉山理紗】