浦和レッズレディースは、15年から日テレ・ベレーザを率いて3連覇を達成した名将、森栄次監督(61)の就任2季目で、6年ぶりのリーグ制覇を成し遂げた。

選手が強調したのは「森さんのサッカーは楽しい」。先発11人で最年少のDF南萌華(21)は、「(森監督は)選手それぞれの特徴や良さをいちばん理解してくれている。選手に合ったポジションを提示してくれてサッカーが成立している」と話し、「パスが流動的に回ったり、選手同士が自由にポジションを変更しながら、他にないサッカーができている。守備は早めに奪えるように準備することが大事。切り替わったときの守備の準備は、森さんに成長させてもらっている。良さを引き出してもらいながら成長できた」と、この2年の手応えを口にした。

森監督のもと、昨季終盤から出場機会を得てレギュラーの座をつかんだMF塩越柚歩(23)は「結果だけで見ると1点差(の勝利)が多いけど、得点ができない時間帯もいい意味で『大丈夫だろう』という雰囲気を感じられる。『1点取られても取り返せる、大丈夫』というメンタルの部分で成長した。昨季は後半に走り負けることが多かったけど、今季はボールを持つ時間を長くして、優位に進められる試合が多かった」。森監督が植え付けたベースに、選手の成長が加わって結果が出たことを喜んだ。

38歳のベテランFW安藤梢も「森さんに指導してもらうことで、良さを引き出してもらったり、新しい発見があったり、楽しくプレーさせてもらえている。感謝しています」と話した。リーグ制覇の勢いをもって、残り2試合と12月6日からの皇后杯に挑む。【杉山理紗】