天皇杯出場を確定させ迎えたガンバ大阪の最終戦は、清水エスパルスに0-2で敗れた。白星フィニッシュにはならずも、FW塚元大(19)がJ1初スタメン、2種登録の高校2年生MF中村仁郎(17)が後半36分からJ1初出場。相手の粘り強い守備に無得点に終わったが、戦力の底上げをねらい積極的な若手起用に出た。天皇杯には27日の準決勝から参戦。目前でリーグ優勝を決められた川崎フロンターレへ雪辱を期す。

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初のJ1にも、17歳中村は物おじせず。今季J3で14試合に出場し2得点をあげ、出場機会をつかんだ。「目標にしていた場所のひとつ」と話す“大舞台”にも、緊張することなくプレーした。

虎視眈々(たんたん)と狙っていた。トップチームでの出場を意識したのは高校1年生の時。ここ1カ月で調子を上げ「『ワンチャンあるかな』と思っていました」と振り返った。

自身のJ1デビュー戦について「思ったよりボールをもらえて、状況を変えることができた」と手応えも感じている。今後の課題は「初心に戻りサッカーを楽しむこと」。トップチームは練習中にミスをしても新たなことに挑戦させてもらえる環境だといい、楽しみながら実力を身につけたいという。

初スタメンのFW塚元も、出場61分間走り続け、ゴール前で積極的にパスを出した。「ターンやパスはやれた」と自信も得た。今後はゴール前での働きに磨きをかける覚悟だ。

今季、若手を多く起用した宮本恒靖監督(43)は、最終戦でも、さらなる戦力底上げを試みた。2人に対し「J1のレベルでも、(彼ら)らしいプレーが見られた。今後にとって明るい材料」と評価し、天皇杯へ向かう。【佐藤あすみ】