J1ベガルタ仙台は26日、宮崎・西都キャンプ2日目の練習を午前午後の2部制で行った。午前は体幹トレーニングや距離、タイム設定をグループごとに分けたペース走に時間を割き、午後からはハーフコートでのミニゲームなどボールを使ったメニューを実施した。

キャンプから合流し、チーム2年目のMFイサック・クエンカ(29)は、昨年2月に右膝半月板を手術した影響もあり、この日は一部メニューを回避しながら慎重に調整。それでもボールを使った練習はすべて参加。想像力豊かなプレーが光った。来月27日のサンフレッチェ広島との開幕戦に向けて徐々に状態を上げていく。

手倉森監督が今季から就任し、12人の大型補強(加入内定含む)を敢行。FWマルティノスら実績がある選手も入団したが、クエンカが完全復活すれば、何よりのチーム強化と言える。スペイン出身でバルセロナでもプレー経験があるスター選手は、19年にサガン鳥栖に加入し、Jリーグでのキャリアをスタートさせた。ピッチ上の「魔術師」として躍動。鳥栖で29試合6得点と貢献した。

仙台に入団した昨季は、前半戦絶望の長期離脱で、新天地デビューが昨年10月と遅れ、15試合0得点と不本意な成績だった。今季はフル稼働へ体と相談しながらキャンプを進めていく。「身体的にいい調整をして、最高のプレーをすること、チームを助けることが自分の目標」と力を込める。

仙台残留は必然だった。「去年は長い時間プレーすることができなかったし、このチームでやっていけばもっと高い位置に行けると考えた。チームも街も好きだし、今年も残ることに決めた」。上位進出へ導くべくクエンカが本領を発揮する。【山田愛斗】