17位のベガルタ仙台はリーグ中断前ラストゲームで、11位札幌と1-1で引き分け、5戦未勝利(4分け1敗)となった。開始早々の前半4分にワンタッチパスをつながれて失点。同31分、大卒ルーキーのDF真瀬拓海(23=阪南大)が、プロ初ゴールを沈めて追いついた。これでJ1でのホーム札幌戦は7戦無敗(4勝3分)も、勝ち点1獲得にとどまって順位は変わらず。降格圏脱出は逃した。

若き「鉄人」が同点弾を決めた。自陣からのカウンター。リーグ初先発のFWフェリペ・カルドーゾが、ハーフウエーライン付近でボールを受け、左サイドのFW赤崎へ展開した。その赤崎の左クロスに大外の真瀬が右足ダイレクトで押し込んだ。「秀平君(赤崎)が左サイドでいい形でもらい、自分はあの時に前にいて、中に入ればボールがくるかなと思った。いいボールをくれて合わせるだけだった」。今季公式戦でチーム唯一の全28試合出場中のルーキーは、後半14分にクロスバー直撃のシュートを放つなど、豊富な運動量を武器に90分間を通して存在感を示した。

手倉森監督は追いついてのドローに「最初(の失点)がなければ勝てたかもしれない。でも、ほかにもピンチがあり、負けたかもしれないゲーム。勝ち点1は非常に悔しいが、中断に対して負けなくて良かったという思いもある」。ロッカールームでは「『負け、分けで来た分を8月に取り戻すぞ』と約束して選手たちと解散しました」。21試合を終えて3勝8分け10敗。中断明けの次戦は3週間後、8月3日にホームでG大阪と対戦する。指揮官は「残り17節を死に物狂いでやっていきたい」と話した。