J1清水エスパルスに来季加入が内定している特別指定の筑波大DF山原怜音(22)が、Jリーグデビューを飾った。左サイドバックでフル出場。攻撃を活性化させた。

「自分の特長は攻撃面にある」と話した通りのプレーを見せた。前半2分、エリア付近まで進入して右足ミドル。両チーム通じて初のシュートを放った。同26分には、FWチアゴ・サンタナ(28)がGKと1対1を迎えた決定機の起点となった。クロスから惜しい場面も演出した山原は「先発を告げられた時は驚いた。でも、サッカーを始めた時からこの瞬間のために頑張ってきたので、ワクワクした気持ちで試合に臨んだ」と振り返った。

所属する筑波大でも活動しているため、清水のユニホームを着て練習する時間は限られている。それでも指揮官の信頼を勝ち取り、先発の11人に名を連ねた。試合後、ロティーナ監督(64)は「彼には攻撃面でパワーを出すことを期待した。試合を通じて良いパフォーマンスだった」と高く評価した。

チームは最近8戦勝ちなし(4分け4敗)となった。「ゴールに直結するプレーができなかったことは反省点。チームを勝たせるプレーをしないと評価は続かない」と悔しさをあらわにした。それでもデビュー戦で爪痕を残した。リーグは残り10試合。山原の今後の起用も注目される。【古地真隆】

▽得点経過 後半13分(鳥栖)白崎凌兵 後半20分(清水)チアゴ・サンタナ 後半29分(鳥栖)エドゥアルド