J2昇格へ快進撃は止まらない。8戦負けなしの3位いわてグルージャ盛岡が4位カターレ富山との上位対決を1-0で制し、今季ホーム最終戦に駆けつけた2453人のサポーターの声援に応えた。そして、首位熊本と2位宮崎の直接対決は宮崎が1-0で勝利し熊本が首位陥落。岩手が昇格圏の2位に浮上した。

負けられない一戦で今季初ゴールを決めた。後半41分、DF小野田将人(25)がペナルティーエリア内でMF脇本晃成(27)のパスを受けると、相手DFのスライディングをフェイントでかわし左足を振り抜いた。サポーターの元へ駆けだした小野田は、「気づいたらサポーターの方に走ってました。最後の最後にみんなの気持ちが乗り移ったかなと思います」と振り返った。

値千金の決勝弾は、J1湘南でJリーグに初出場した19年3月17日仙台戦以来、987日ぶりのゴールとなった。Jリーグ2点目のゴールでチームを昇格圏に導いた小野田は、優勝がかかる最終節に向けて「目の前の1試合の勝ちにこだわって取り組んできたのが今の結果だと思います。自分たちの姿勢が見せられればおのずと結果はついてくるんじゃないかと思います」と自分たちのサッカーを貫くことを誓った。

12月5日の最終節沼津戦で勝利すれば、J2昇格決定とJ3優勝の2つの栄冠を獲得する。悲願の昇格へ何としても勝ち点「3」をつかみ取る。【濱本神威】