J2アルビレックス新潟の最年長、36歳DF千葉和彦が「ニンニクパワー」で2年連続開幕戦ゴール&完封勝利を狙う! 今季初戦の20日アウェー、ベガルタ仙台戦に向け、18日は完全非公開で行われた練習に参加した。的確な位置取りとカバリングで最終ラインを支えるベテランは、攻撃時にはセットプレーから得点力を発揮する。Jリーグ戦通算9ゴール全てをヘディングでたたき込む名手が“におい”を漂わせ、勝利の主役になる。

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新潟のムードメーカーが「勝負の一品」でチーム第1号ゴールを奪う。千葉は昨季の開幕・ギラヴァンツ北九州戦、前半にMF島田の右CKを頭で合わせて先制点をゲット。4-1勝利を呼び込んだ。当時、「前日にニンニクを食べたので誰もマークに来なかった」と冗談を飛ばしていたが、今季初戦を控えた15日の練習後にも「今年もニンニクを食べて(ゴールを)狙おうかな。あんまり期待しちゃダメですよ~」と笑顔でゴールを宣言した。

Jリーグ戦通算9得点(J1通算7、J2通算2)は全てヘディングシュート。セットプレーをダイレクトで合わせる形が多く、チャンスでは器用にマークを外し、跳躍力を見せる。本職の守備も安定感抜群でJ1名古屋から復帰した昨季は39試合に出場。DF舞行龍と中央でコンビを組み、若いGK阿部を支えた。6月で37歳になるチーム最年長は「細かいディテールを求め合うメンバーがそろっているので、鼻を利かせて、状態を見ながらチーム力を高めていきたい」と話す。

松橋新監督のもと、高知キャンプではゴールに直線的に向かうプレーや相手背後を狙う練習が繰り返された。パスの配球役ともなる千葉は「個性のある選手が加わったので、オン・ザ・ボールの時は、昨年以上に多くのことを求められる。手応えはあるので、あとは実戦でチャレンジして自信をつけていきたい」。開幕戦は、J1から降格し、09年以来のJ2に臨む仙台との対戦。「強いチーム。攻め込んでいる時もカウンターのリスク管理をしっかりする」と警戒心を緩めることはない。【小林忠】