Jリーグは5日、日本野球機構(NPB)との新型コロナ対策連絡会議を行い、約2カ月にわたって実施した声出し応援の実証実験について、現段階の結果を報告した。

収容人数制限を緩和した中での声出し応援実施に向けて、政府等に働き掛けをしていることも明かした。

声出し応援の実証実験は6月11日から8月14日にかけての計28試合で、ステップ1から3までの3段階に分けて行われた。野々村芳和チェアマン(50)は「声出し応援のガイドラインを設けることで感染拡大を抑えながら、運営が可能だと一定レベル以上で証明できた。声出し応援席と、そうでない席の併用も可能であると分かった」と報告した。

声出し応援エリアで感染のクラスターが起こることもなく、エリア外から声出しするような問題も認められなかったという。これからは、収容人数50%以下などの条件を守れば、希望するクラブ全てで実施が可能となる。

今後は、声出しエリアの収容人数50%、そのほかのエリアは100%など段階的に観客数を増やし、最終的には観客制限がない中での実施を目指していく。

「今、認められているものよりも1歩進んだものを、働き掛けはしている。今回のステップを踏まえて、ほぼこちらとしては自信を持って、これならできるというものを用意できた。あとは関係各所、政府を含め、スイッチを押してもらうだけ、というところには来ていると認識している」。

積み重ねた科学的なデータをもとに、少しずつ声出し応援のあるJリーグの景色を取り戻していく。