北海道コンサドーレ札幌FW中島大嘉(20)が、もがきながら前を向き続けている。連休から明けた22日、札幌市内で練習を行った。直近6試合、出場から遠ざかっているが、ひた向きに機会をうかがう。「3分でも5分でも、チャンスが来たら絶対点を決めてチームを勝たせて、自分の現状を変える準備はできている自信はある。あとはチャンスさえ来たら。欲しいです、チャンス」と切望する。

シーズン前半は試合に絡み、結果も出した。リーグ戦は13試合出場で2得点。プレー時間は通算243分と短くても、存在感を示していた。だが、続出していた主力のケガ人が復帰しだすと、メンバー入りが苦しくなった。唯一のアピールの場となるJエリートリーグも連続で中止となっており、1試合しかできていない。現在の心境を「めっちゃつらいです。焦りもある」と率直に明かす。日々の成長に手応えがあるだけに、もどかしい。

だが、持ち前の明るさで気持ちを奮い立たせる。大好きな欧州サッカーの動画でバルセロナFWレバンドフスキやマンチェスターC・FWハーランドのプレーを見ながら、自身が目標に掲げるバロンドールへの道をイメージする。「まだ現実味はなく、誰に言っても笑われるようなこと。でもオレだけは自分を信じないと、誰も信じてくれない」と、ブレずに突き進む。

国見高からプロ入りして2年目のシーズン、残りは5試合。「粘って個の力を高める」と、さらなる成長を期す姿に、希望は消えていない。