ホーム開幕戦、アルビレックス新潟はコンサドーレ札幌と2-2で引き分けた。0-1の前半21分、MF伊藤涼太郎(25)の今季初ゴールで試合を振り出しに戻すと、同ロスタイムに右MF太田修介(27)の2試合連続ゴールで勝ち越す。後半も伊藤を中心に好機をつくったが、決めきれずにいると同34分に同点に追いつかれた。6季ぶりに迎えたJ1ホーム開幕戦には2万5468人のサポーターがつめかけ、新潟のリーグ戦(J2含む)ホームゲーム通算入場者数が446試合目でJリーグ3クラブ目の1000万人を突破した。
新潟のリーグ戦ホームゲーム通算入場者数が1000万人を突破した一戦。“メモリアル弾”を奪ったのは伊藤だった。0-1の前半21分、左MF三戸舜介(20)のパスをペナルティーエリア手前で受けると、難しい体勢からのトラップでシュートコースを作り、間髪入れずに右足を振り抜いた。今季初得点は貴重な同点ゴール。「よく枠に行った。ブラインドになってGKは見にくかったと思う」と狙い通りの一撃を振り返った。だが、終盤に追いつかれた展開に試合後、笑顔はなかった。
「指定席」のトップ下で開幕から3試合連続先発出場。華麗なターンからのドリブル、ラストパス、シュートで攻撃を操り、多くのチャンスを演出した。相手の嫌がるプレーを連発する司令塔だが「もっとチームに貢献するプレーを増やす。ラストパスは数センチでこだわらないと」と自己評価は厳しい。
敵将のペトロビッチ監督(65)からは伊藤が作陽高を卒業し、16年に浦和でプロキャリアをスタートさせた時に指導を受けた。試合後には「いいプレーをしていた。お互い攻撃的なスタイルで打ち合いで面白かったな」と声をかけられた。かつての恩師の前でハイパフォーマンスを示したが「もっともっとチャンスに関わりたい。昨年と同様、数字にこだわる」。
地響きのような大歓声がホームスタジアムに戻ってきた。新型コロナウイルスの感染拡大後、初めて収容人数の制限なく、全席でマスクを着用しての声出し応援が可能となった今シーズン。両チームのサポーターが試合前から歓声を響かせた。新潟2年目の伊藤は「最高の雰囲気作ってくれた」と笑顔を見せたが、「それに応えられなかった」と悔しそうだった。
開幕からのアウェー2連戦、1勝1分けで勝ち点4を持ち帰った。本拠地初戦で勝ち点3を上積みすることは出来なかったが、6季ぶりJ1で3戦負けなしと好調をキープする。チームは8日にアウェーで福岡とのルヴァンカップ1次リーグ初戦に臨み、リーグ戦の次節は11日に再びホームで昨季リーグ2位の川崎Fと対戦する。攻撃をけん引する司令塔は「次はサポーターにしっかりと勝利を届けたい」。【小林忠】
■太田「声援が気持ち良かった」
1-1の前半ロスタイム、伊藤の右FKをゴール前で右DF藤原が頭でそらすと、太田はファーサイドまでゆっくり流れてきたボールを左足ダイレクトで沈めた。2戦連続ゴールとなる今季2点目。ゴール後は思いきりジャンプし喜びを爆発させ、新潟サポーターから“太田コール”の大歓声を浴び、「声援が気持ち良かったし、迫力がすごかった」。ただ、勝利に結びつかず「もっとチャンスに関わる回数を増やさないと」と試合後は悔しさをにじませた。



