1993年5月15日に開幕したサッカーのJリーグは30周年を迎え、記念イベントが15日に都内で開催された。

この30年を振り返る「明治安田J30ベストアウォーズ」として各賞の受賞者が発表され、MVPには磐田MF遠藤保仁(43)が選ばれた。J1で672試合、日本代表で国際Aマッチ152試合と、ともに歴代最多の出場数を誇りJリーグの顔となった。ベストイレブンにはFWカズ(三浦知良、56=ポルトガル2部オリベイレンセ)ら、Jリーグをけん引したメンバーが選出された。

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43歳の遠藤が文句なしのMVPとなった。

この日はトレーニングのため、終了後に練習着姿でオンライン出席。「歴史の中でたくさんの選手がいる中、選ばれて光栄」と話した。

するとベストイレブンに選ばれて出席していた中村俊輔さんが「俺は納得していないです」。日本代表で共に戦った盟友からの“口撃”を受けたが、「納得しろよ、という感じです」と軽妙に切り返し、場を盛り上げた。

01年に加入したG大阪でクラブの看板だけでなく、リーグの顔になった。05年にリーグ、08年にアジア・チャンピオンズリーグを制覇。14年には国内タイトル3冠も成し遂げた。20年からは磐田に所属。「今も楽しくプレーできている」と、練習直後で額に浮かぶ汗をぬぐった。

今年でプロ26年目。Jリーグができて間もないころからキャリアを積み重ねた。98年に鹿児島実高から横浜Fに入団。1年目から主力に定着した一方、クラブが吸収合併により消滅する悲劇も目の当たりにした。当時を知る現役唯一の選手だ。

「これから40年、50年と、100年構想の中でさらにJが盛り上がって、どこにいってもサッカーの話が出るようなリーグにしていけたら」。思いの丈を口にした。

J1最多672試合に出場し、年間ベストイレブンには歴代最多の12回選出。また、国際Aマッチ出場数も歴代最多の152試合。06年W杯ドイツ大会では出場機会に恵まれず悔しい思いも経験したが、Jリーグで持ち味とする技術と判断力を磨き、10年南アフリカ大会ではデンマーク戦で得点も挙げた。14年ブラジル大会にも出場するなど日本代表の大黒柱になった。

海外移籍はなく、Jリーグ一筋のサッカー人生だ。「まだ現役。まだまだ頑張りたい」。

日本が生んだ希代の司令塔は、変わらずボールを追い続ける。【岡崎悠利】