プレミアEAST2位の尚志(福島)は前年王者の岡山学芸館に1-2で惜敗。遠野(岩手)は大津(熊本)に0-1で敗れた。

「前年度覇者」の壁を越えることはできなかった。高校最高峰・プレミアリーグEAST2位に輝いた尚志が開始早々、スコアを動かした。前半4分、DF白石蓮(3年)のシュートはクロスバーを直撃。だが、そのこぼれ球に反応したDF富岡和真(3年)が右足を振り抜き、先制ゴール。だが同35分、左サイドからのクロスをフリーで受けた岡山学芸館MF木下瑠己(3年)に同点ゴールを献上。さらに後半35分、またも木下に勝ち越し弾を許した。その後も再三のチャンスを迎えたが決定機につなげることはできず、悔し涙をのんだ。仲村浩二監督(51)は「80分で決着をつける選手権仕様にできなかった」と90分間戦うプレミアリーグ仕様からの転換がうまくできなかったと敗因を分析。さらに「個々の良さを出せず、このゲームをさせてしまった自分の責任です」とうつむいた。

今年の尚志は「チーム史上最強世代」と称されたが試合巧者の前年度覇者の前に無念の初戦敗退。11、18年度の4強を超え、初優勝を目指した選手権が終わった。渡辺優空(ゆら)主将(3年)は「自分の力が足りないせいで、ふがいない結果に終わり、本当に申し訳なかった」と涙を流し、「悩んでいるときにいつもチームメートが支えてくれたのでみんなでつくったチームです」と感謝した。新たな歴史を築くため、この悔しさを糧に、尚志の挑戦が始まる。

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遠野は0-1で迎えた後半44分、FKのチャンスにGK浅沼英志(3年)もゴール前に上がる全員攻撃で同点ゴールを狙ったが、ゴールならず。後半19分にはFW照井颯人(2年)のミドル、同20分はCKからDF佐々木湧太(3年)のヘッド、同22分にはMF馬場大瀬(2年)のヘッドと後半だけで大津の3本を上回る6本のシュートを浴びせたが、最後までゴールが遠かった。DF畠山哉人主将(3年)は「後半は自分たちのサッカーができてチャンスをたくさんつくれたが、最後決めきることができないのはまだ甘さがあった」と悔やんだ。

遠野は県大会4試合無失点。堅守を軸に、持ち味のパスサッカーで先制点を奪いたかったが、早くもそのプランが崩れた。前半8分、大津MF古川大地(3年)のミドルシュートがDFに当たりゴールイン。不運な形で先制点を許した。佐藤邦祥監督は「立ち上がりの失点は、(古川選手に)体を寄せてはいたが、もう1歩寄せ切れていなかったのかな」と失点シーンを振り返った。

遠野OBの佐藤監督は、2005年の84回大会で当時高校2年生ながらCBとして、岩手県勢で初めて旧国立競技場のピッチに立った。それから18年、遠野が国立に立った年に生まれた子どもたちが高校3年生となり、3大会ぶりに選手権出場を決めた。だが、プレミアEAST強豪の壁は厚く、惜しくも初戦突破はならず。だが、自分たちのサッカーを貫くことはできた。その自信を胸にまたこの舞台に戻ってくる。

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