セレッソ大阪は20日、今季の新主将(チームキャプテン)に、プロ19年目でチーム最年長のDF山下達也(36)が就任すると発表した。自身は高校(御影工)時代以来の主将就任で、プロでは初めて。

J1通算146試合7得点の実績を誇るセンターバックだが、22、23年と2年連続でリーグ戦の出場がなく、一時は現役引退の可能性があった大ベテラン。異例の大抜てきであり、過去の例にとらわれないサプライズ人事となった。

この日の公開練習後、取材に応じた山下は「試合に出ていない状況での指名だった」ことを理由に、17日に終了した宮崎キャンプ中に小菊昭雄監督(48)から打診された際は「断ることも考えた」というが、「セレッソを思う気持ちは、選手の中で誰にも負けない」と引き受けた。

昨年まで5年連続で主将を務めたMF清武弘嗣(34)の世代から、今季は若返りが予想されたが、ふたを開ければ清武より2学年上、06年同期入団のMF香川真司(34)より1学年上。チームではGKキム・ジンヒョン(36)と並ぶ最年長の36歳で、11月には37歳になる山下だった。

御影工時代の山下とは、当時スカウト担当として関わっていた小菊昭雄監督(48)は「どんな時もしっかりとチームのことを考え、チームに矢印を向け、背中で若手に素晴らしいリーダーシップを見せ続けてくれた1人」と全幅の信頼を寄せ、この2年の試合実績や年齢に関係なく、新主将に指名したという。

この2年は腰痛やけがなどもあり、公式戦はルヴァン杯、天皇杯の計3試合の出場にとどまっていた。

この日の練習前、チーム内で主将就任の発表があり、山下は仲間の前で「(この2年は)試合に出ていない俺が言うのもなんですけど」と前置きしながら「優勝するチームは負けない(=負け数が少ない)」とあいさつ。「勝利と勝ち点にこだわりながら、1試合1試合、こだわってやっていきたい」と意気込んだ。

「自分はキヨ(清武)とは全然違うタイプ。キヨが主将をやってきた背中を僕はずっと見てきたし、うまくまとめてきた。自分も同じようにできるといえば、そうではないので、キヨとかに『助けてな』という話をした」

主将就任の大役と同時に、柏時代の21年以来3年ぶりのリーグ戦の出場へ、山下は「試合に出ることがすべて。結果を残すことしか、この世界では評価されない」と自覚をにじませた。

山下は前回C大阪に在籍した、19年2月23日の神戸との開幕戦(ヤンマー)で決勝ヘッドをマーク。世界的スターのイニエスタが在籍した神戸を破り、話題を集めた。リーグ戦のゴールはそれが最後で、この日の取材で「チャンスがあれば、そこは常に狙っています」と、24日の開幕FC東京戦(ヨドコウ)への意欲も示した。

なお、今季の副主将には過去最多の4人が選ばれた。DF進藤亮佑(27)、DF毎熊晟矢(26)、DF西尾隆矢(22)、FWレオ・セアラ(29)で、西尾の副主将は3年連続で、それ以外は初の就任。

 

◆C大阪の主将 過去10年では14、15年がMF山口蛍、16、17年がFW柿谷曜一朗、18年が山口蛍、19年から5年連続でMF清武が就任。18年からは副主将も選ぶことになり、23年はGKキム・ジンヒョン、MF鈴木徳真、DF西尾が就いた。

 

◆山下達也(やました・たつや)1987年(昭62)11月7日、兵庫・明石市生まれ。御影工から06年にC大阪入り。11年札幌、12年にC大阪復帰。19年途中から柏に移籍し、22年にC大阪復帰。空中戦と対人プレーが得意なセンターバックで、J1通算146試合7得点。182センチ、77キロ。