コンサドーレ札幌MF深井一希(30)が26日、今季限りで現役を引退することを発表した。プロ13年目、小中高と過ごした下部組織時代を含めると札幌一筋22年目の生え抜き。両膝合わせて5度の前十字靱帯(じんたい)断裂による手術を乗り越えてきた「不屈の男」は、赤黒のユニホームを脱ぎ、指導者の道を歩み始める。
今年1月、深井は昨年限りで現役引退を考えていたと明かした。右膝痛に悩まされたが原因は不明。治療法もなく、ただただ痛みに耐えるしかなかった。「僕はあまりまじめなタイプじゃない。思いつめたりしないのが逆にいい」と自己分析し、中学から続けるサッカー日記に「もうどうでもいいや」と書くこともある深井が、円形脱毛症になるほどストレスを抱えた。
それでも辞めなかった。J2に降格した愛するクラブを救いたいという思い。そして「最後にちゃんと走ってる姿を見せたい」。サポーターへ感謝の気持ちを示してからピッチを去ると決めたから。
引退を発表したこの日、深井が報道陣の取材に対応する様子をチームメートらが練習後も残って見学する珍しい光景が広がった。元札幌で現清水の韓国出身DFキム・ミンテはSNSで「寂しい 日本に来て初めて仲良くなれた日本人友達でした」と惜しんだ。みんなから愛された選手だった。【札幌担当=保坂果那】



