東京ヴェルディが、前節ヴィッセル神戸戦の0-4という大敗から立ち直った。ホームに8位浦和レッズを迎え、序盤から押し込まれながらも我慢強く最後まで守り抜いた。

DFリーダーの谷口栄斗が累積警告で出場停止となる中、チーム全員がハードワークを繰り返した。終盤は左右からクロスボールを放り込まれたが、集中力を切らさず0-0で引き分けた。

試合後の会見で城福浩監督(64)は冒頭、こう総括した。

「前節の4日前の惨敗を受けて、個人としてもチームとしてもリバウンドメンタリティーを見せたかった試合です。今、我々の持てるものをすべて出し切らないと今日は結果は得られないというふうに思っていたので、終わってみて勝ち点1というのは正直悔しいです。

経験値で言えば、ちょっと比較にならない対戦相手だと思いますけども、我々がどのように積み上げてきたのか、守備と攻撃の何を表現することを大事にしたのかを選手はよく理解しながら、今やれることをやってくれたと思います。

前半は特に最初押し込まれて、そこをよく我慢したなというふうに思います。後半ハーフタイムに我々のヘソを使うところを強く修正しました。我々が勇気を持ってヘソを使い、そこから展開していくっていうところが、後半始まってすぐ修正できたっていうのは、このチームの成長かなというふうに思います。

前半の我慢したところと後半の修正力は、大卒、(大学)在学中も含めて経験値の少ない選手たちにとって今日は大きな経験になったなというふうに思います。ただ勝ち点1っていうのは満足できない、正直できないです」

ホームで勝ちたかったという貪欲な思いが言葉ににじんだ。相手を格上と位置付けながらも、表情は厳しいものだった。

今季14試合目の無失点試合。柏レイソルに並びJ1では最多。16位という順位ながら、チーム全員が懸命にハードワークを繰り返した結果だった。

「時々言ってると思いますけど、攻守は一体なので。特に僕は前半の攻撃が良くなかったと思います。自分たちで、自分たちの時間をつくることを放棄してバックパスを選択したりとか、ヘソを見ずに少し怖がったプレーをしていた。そのツケが相手ボールになることが多くて、押し込まれる時間になった。

ただ、そこで破綻をきたさなかったのはコンパクトっていうことをキーワードにずっとこのチームはやってきている。前からプレッシャーをかけて後ろが追随していくコンパクトと、後ろに合わせて前が沈むコンパクトをしっかりメリハリつけてやり抜いてくれたからこそ、前半をゼロで抑えられたんじゃないかなと。

押し込まれはしましたけど、本当に天を仰ぐようなシーンっていうのはほとんど作らせなかったと思います。後半は我々がヘソを使えるようになって相手に押し込めるようになったっていうところが、後半の守備が前がかりになれた一番大きな要因かなと思います」

アウェーで神戸を相手に4失点大敗した。自信を失いかねない状況にあって、逆に悔しさをバネにした。経験値の高い選手がそろう浦和に食らいついた。指揮官の言う「リバウンドメンタリティー」を見せての勝ち点1だ。これで残り6試合で勝ち点を36に伸ばし、J1残留に向けて一歩前進した。