GK後藤雅明(31)の「神の顔面セーブ」で、J2のV・ファーレン長崎が8シーズンぶりのJ1昇格をつかんだ。首位で迎えた最終節はアウェーで4位徳島と対戦。前半41分に徳島に先制を許したものの、後半23分にMF翁長聖(30)が決めて追い付いた。負ければ自動昇格圏外の3位転落となる中、後半追加タイム7分に徳島に決定機を作られたが、後藤が顔面でセーブ。最後まで勝ち点1を守り切ってJ1切符を手にした。
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元日本代表MF山口蛍(35)が、主将として長崎をけん引し“昇格請負人”の役割を全うした。監督交代もあったシーズンを振り返って「全然順風満帆ではなかった。一時期は昇格が難しいぐらいの差だった。そこから考えるとよくやってきた」。苦しみながらも昇格を決め、安堵(あんど)した。
J1連覇した神戸から今季加入。神戸ではプレーで示してチームをまとめたが、新天地では自らの言葉で発信する機会を増やした。「神戸では(酒井)高徳やサコ(大迫)がいて、役割をみんなで補っていたけど、長崎では自分とファンマが一番年上。プレーだけでなく、いろんな発信をしていかないといけなかった」。勝負どころでは自らの声で鼓舞し「最初はできなかったが、今は勝負に徹する戦い方ができるようになった」と戦う集団に変えた。勝利のメンタリティーを植え付けた主将は「次はJ1で長崎旋風を巻き起こしたい」。早くも来季の戦いに目を向けた。
◆V・ファーレン長崎 85年に有明SCとして創設。04年に国見高OB主体の国見FCと合併し、05年に現チーム名に変更。06年には国見高を強豪に育てた名将、故小嶺忠敏さんが初代社長を務めた。09年にJFLに昇格し、13年にJ2参入。クラブ名の「V」はポルトガル語で勝利の「VITORIA」とオランダ語で平和の「VREDE」の頭文字。「ファーレン」(VAREN)はオランダ語で「航海」。本拠地はピーススタジアムbySoftBank。会長はジャパネットグループの高田旭人社長が務める。



