J2札幌が、C大阪GKク・ソンユン(20)を獲得することが14日、分かった。Jリーグ出場はないが、韓国U-21代表に選出されている16年リオデジャネイロ五輪世代の逸材。195センチの長身に加え、1対1の対応、キック精度などGKとして総合的な資質を備えており、クラブでは潜在能力に着目し、交渉を続けていた。GK陣は李昊乗が湘南に移籍したが、韓国世代別代表の成長株を加え、チーム内競争につなげる。

 将来性抜群の韓国人GK獲得に成功した。外国人、アジア枠ともに埋まっていたC大阪では昨季、出場機会を得られなかったクだが、韓国ではリオ五輪世代のホープと期待される存在。J1、J2の複数クラブが獲得に乗り出していたが、本人が札幌を希望しており、14日までに詰めの交渉を済ませた。近日中に正式発表し、李昊乗のJ1湘南移籍で空いたアジア枠で登録する。

 20歳と若く、さらにチーム最長身の195センチ。Jリーグでの出場経験はないが、リーチの長さに加え、シュートストップ、キック精度、ハイボールへの対応など、GKとしての資質をすべて備え、伸びシロも十分ある。GK陣は金山、杉山、阿波加の3人の残留が決まっており、ここに若く潜在能力の高いU-21韓国代表を加え、定位置争いを激しくさせるのが狙いだ。

 クの獲得で、今オフの新戦力補強は、キャンプでトラブルが起きない限り完了となる。外国人選手はDFパウロン、FWナザリト、MFニウド、東南アジア提携国枠で獲得するMFイルファンにアジア枠のクを加えた5選手。GK李は移籍したが、各ポジションに若く能力の高い「新助っ人」を選択する着地となった。

 日本人戦力も、DF奈良の東京への期限付き移籍はあったが、J1松本からオファーがあったチーム得点王FW都倉は残留、元日本代表稲本、若いDF福森の獲得など、攻守に充実。ポジション争い激化は確実で、沖縄、熊本のキャンプからは、競わせながらチーム力を上げていくことになる。

 ◆ク・ソンユン(具聖潤)1994年6月27日、韓国出身。在鉉(ジェヒョン)高在学中の12年に、テストを受けC大阪U-18入り。同年2種選手としてトップチーム登録。13年に正式にトップ昇格。11月にU-21韓国代表の中国遠征メンバー選出。日本での公式戦出場なし。195センチ、82キロ。利き足は右。