フランス1部パリ・サンジェルマンのフランス代表FWキリアン・エムバペ(22)と、ネイマールの対立が浮き彫りになった。2-0で勝利した25日モンペリエ戦で、エムバペが交代した直後に、問題視される発言とともに「僕にパスをくれなかった(Ce clochard, il me fait pas la passe)」と漏らしたのを、フランスの有料民間テレビ、カナル・ブリュスのカメラが捉えた。

ネイマールに対する不満とみられるが、そのエムバペの発言にある「clochard」はフランス語で「路上生活者(ホームレス)」を意味し、スラングとして使われる。フランス紙レキップも27日付で報じている。

エムバペにとってタイミングが悪かったのは、ベンチに下がった直後の後半44分に、交代でピッチに入ったドラクスラーが、ネイマールのパスから2点目を挙げたこと。その時にベンチで発した言葉が、テレビカメラに写り込んでしまったようだ。

レキップ紙は、エムバペがチームの攻撃陣に融合できていないことを指摘。「ネイマールからも、メッシからも、ディマリアからも孤立している」と伝えた。

クラブ側は内紛を大きくしたくないため、試合後には2人で話し合いの場を持ったという。ポチェッティーノ監督は「レオ(メッシ)、アンヘル(ディマリア)、ネイマールはお互いのことをよく知っている。キリアン(エムバペ)をこの中に適応させなければならない。それには時間を要するだろう」と語り、エムバペが孤立状態にいることを暗に認めている。(松本愛香通信員)