チェルシーの従業員が使用しているクレジットカード(コーポレートカード)が一時的に使用停止となっていることが分かった。海外の複数メディアが報じた。

ロシア人オーナーのアブラモビッチ氏が英国政府から資産を凍結され、現在クラブの支出にも制限がかけられている。ESPN電子版によると、アウェー戦への遠征費用は2万ポンド(約314万円)程度、ホーム戦の運営費用は50万ポンド(約7840万円)までとなっている。

クラブが契約を結んでいるバークレイズ銀行が、チェルシー従業員にクレジットカードを使わせることによって、これらの支出限度額をオーバーすることを恐れ、カードの使用を一時停止しているもようだ。

銀行口座そのものも使用できない状態となっているという一部報道もあるが、スカイスポーツ電子版によると、クラブ関係者は銀行口座については使用できると説明しているという。

クラブは現在、英国政府と交渉を行っており、クレジットカードの使用についても許可を求めているという。

昨年12月に発表されたクラブの最新の預金高(昨年6月30日までのもの)は1700万ポンド(約26億7000万円)。他の強豪クラブよりもかなり下回っている。

英国政府がチェルシーに課している金銭的な制限を緩和しなければ、クラブは計算上は数週間で破産状態になる可能性がある。そうなった場合、プレミアリーグの規則では勝ち点9を剥奪される。

ただ現在、政府が関与し、アブラモビッチ・オーナーに利益が渡らない形でのクラブ売却が検討されており、成り行きが注目されている。

また敵地で行われる16日の欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦第1戦・リール戦の諸経費についてはすでに支払い済みだったため、通常通り遠征は行われるもようだ。