欧州サッカー連盟(UEFA)前会長のミシェル・プラティニ氏(66)が、国際サッカー連盟(FIFA)ジャンニ・インファンティノ会長(52)を刑事告訴していた。プラティニ氏の事務所が5日に発表した声明で明らかになった。

プラティニ氏の弁護士は声明の中で、インファンティノ会長を「優越的地位の濫用」でフランスで告訴したと説明。18年までFIFAの法務ディレクターをつとめたマルコ・ビリジャー氏が共犯だとした。

刑事告訴は昨年11月に行われ、フランス当局に対してインファンティノ会長、ビリジャー氏、法務長官を含むその他4人のスイス高官の尋問を求めている。

プラティニ氏は昨年11月、スイスで金銭の不正授受容疑で起訴された。今回明らかになったインファンティノ会長への刑事告訴は、その直後に行われたとみられる。刑事告訴の詳細については不明だが、プラティニ氏は自身への起訴等に、インファンティノ会長の力が働いたと考えているとみられる。

プラティニ氏はFIFAのブラッター前会長から200万スイス・フランを不正に受け取ったとしてスイス当局から捜査されていた。2人は不正な金銭のやりとりについては否定しているが、すでにFIFAから活動停止処分を受けている。

プラティニ氏の在職中、インファンティノ会長はUEFAの事務局長を務めており、プラティニ氏はかつての部下を告訴する形となった。