オーストラリア・Aリーグで17日に行われたダービー戦「メルボルン・シティー-メルボルン・ビクトリー」でファンによる暴動が起きた。

前半22分、警察発表によると150人~200人のファンがピッチになだれ込んだ。シティーのGKグローバーが消火用の砂が詰まった袋を顔面に投げ付けられるなど暴行を受け、脳振とうと裂傷のけがを負った。また主審も負傷し、試合はそのまま打ち切りとなった。

ビクトリーは公式に謝罪した上で、同クラブのマネージング・ディレクター、キャロライン・カーネギー氏とオーストラリア・サッカー協会CEOのジェームズ・ジョンソン氏がピッチに入ったファンを非難。カーネギー氏は「あなたのクラブにあなたの居場所はないし、サッカー界にも、プロの試合においても、あなたの居場所はない」とファンを批判し、「彼らの行為はクラブ、スポーツ、リーグを傷つけた。オーストラリア代表のW杯での活躍から続くすべての良い仕事を台無しにした。彼らにはここにいてほしくない」と話した。

ジョンソン氏も「このような侵入者とファンを一緒くたにするのはフェアではない」と話し、侵入者は本当のファンではないと強調した。

もともとAリーグ・ファイナルステージ決勝の開催権が売却され、今後3年間、シドニーで同決勝が行われることが決まったことがきっかけだったともいえる。これに異を唱えるシティーとビクトリーのファンが抗議活動として、試合中にスタジアムから去ることを計画。だが数人がピッチになだれ込み、多くのファンが続いたことで暴動に発展してしまった。