E組で日本代表MF鎌田大地(27)が先発したラツィオ(イタリア)は、ホームの開幕戦でアトレチコ・マドリード(スペイン)と1-1で引き分けた。鎌田は後半17分までプレー。0-1の後半終了間際にGKプロベデル(29)が攻撃参加して土壇場で同点に追い付いた。同組で日本選手4人が出場したセルティック(スコットランド)はアウェーでフェイエノールト(オランダ)に0-2で敗れた。
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守護神が土壇場でチームを救った。1点ビハインドで迎えた後半ロスタイム5分の左CKのチャンス。ラツィオのGKプロベデルは敵陣ペナルティーエリア内まで攻め上がった。CKの流れからFWルイス・アルベルトが放ったシュート性の左クロスに192センチのGKは飛び込み、鮮やかなヘディングシュートを決めた。ベンチに下がっていた鎌田もピッチへ猛ダッシュ。チームメートと歓喜の輪をつくった。
ラストプレーで値千金の同点ゴール。「ルイス・アルベルトからのボールがそこにくるだろうと思って飛び込んだらうまくいった」と喜んだ。欧州CLでGKのゴールは13年ぶり史上4人目。そのうち2人がPKでマークしており、流れの中からのゴールは史上2人目の珍しいケースとなった。試合後、チームメートに胴上げされた殊勲のイタリア代表GKは「一生忘れられない夜だ。後になってCLでゴールを決めたことを実感すると思う」と語った。
昨季はセリエAで1位のシュートセーブ率を記録し、最優秀GKにも輝いた。FW顔負けのヘディングシュートだったが「過去にセリエBでゴールを決めたことがある。今回と同様、ジャンプしてゴールを決めたんだ」と明かした。イタリア2部ユーベ・スタビア時代の20年8月のアスコリ戦で、今回と同じく1点ビハインドの後半ロスタイム5分に同点ゴール。欧州CLの大舞台で、過去の成功体験が生きたようだ。