男子マラソンはギルメイ・ゲブレスラシエ(19=エリトリア)が2時間12分28秒で金メダルを獲得した。


 マラソン3度目で自己ベスト2時間7分47秒のゲブレスラシエは、35キロ過ぎで先頭のラモネネ(レソト)をとらえて単独で先頭に立ち、37キロ付近ではツェガエ(エチオピア)に並ばれたが再度ペースアップして突き放し、そのまま逃げきった。2位はツェガエ(エチオピア)、3位はムタイ(ウガンダ)。


 前回大会金のキプロティチ(ウガンダ)は6位。世界歴代1位のキメット、キプサングは棄権、コリルは22位とケニア勢は惨敗した。


 藤原正和(34=ホンダ)は22キロ付近で先頭集団から遅れ、2時間21分6秒の21位。前田和浩(34=九電工)は2時間32分49秒の40位だった。


男子マラソン 2時間12分28秒で優勝するゲブレスラシエ(撮影・清水貴仁)
男子マラソン 2時間12分28秒で優勝するゲブレスラシエ(撮影・清水貴仁)

男子マラソン結果

(1)ゲブレスラシエ(エリトリア) 2時間12分28秒

(2)ツェガエ(エチオピア) 2時間13分8秒

(3)ムタイ(ウガンダ) 2時間13分30秒

(4)ペルティーレ(イタリア) 2時間14分23秒

(5)デチャサ(バーレーン) 2時間14分36秒

(6)キプロティチ(ウガンダ) 2時間14分43秒

(7)デシサ(エチオピア) 2時間14分43秒

(8)メウッチ(イタリア) 2時間14分54秒

(21)藤原正和 2時間21分6秒

(40)前田和浩 2時間32分49秒


男子マラソン 2時間21分06秒の21位でゴールする藤原(撮影・清水貴仁)
男子マラソン 2時間21分06秒の21位でゴールする藤原(撮影・清水貴仁)

男子マラソン 2時間32分49秒の40位でゴールする前田(撮影・清水貴仁)
男子マラソン 2時間32分49秒の40位でゴールする前田(撮影・清水貴仁)

〜ゴール

ゲブレスラシエが40キロ過ぎにコースを見失ったか、戸惑う様子。止まりかけたが、すぐに走り出す

19歳のゲブレスラシエが逃げ切り、エリトリアにマラソン初の金メダルをもたらす。タイムは2時間12分28秒。2位はツェガエ(エチオピア)、3位はムタイ(ウガンダ)。前回大会金のキプロティチ(ウガンダ)は6位に終わった


〜40キロ

35キロ過ぎでゲブレスラシエがラモネネをとらえ、一気にトップへ

さらにツェガエ(エチオピア)、ムタイ(ウガンダ)もラモネネを抜き去り、ゲブレスラシエを追走

37キロ過ぎでツェガエがゲブレスラシエをとらえ、併走

38キロ過ぎでゲブレスラシエがペースアップ。ツェガエは遅れる

独走するゲブレスラシエは19歳で自己ベストは2時間7分47秒。マラソンは3度目

40キロを通過。ゲブレスラシエが2時間5分41秒でトップ通過。2位ツェガエとは12秒差


〜35キロ

ラモネネ(レソト)がペースを上げ、単独で先頭に立つ

集団はウガンダ勢、エチオピア勢がペースを上げる。33キロ付近でラモネネはまだ単独で先頭

ラモネネの自己ベストは2時間16分21秒。伏兵が逃げきるか?

34キロ付近の給水でラモネネがスペシャルドリンクを取り損ね、ストップするアクシデント

35キロを通過。ラモネネが1時間50分38秒でトップ。2位ゲブレスラシエ(エリトリア)とは10秒差。藤原は4分41秒差の24位


〜30キロ

25キロ過ぎでイタリア勢が吸収される

26キロ付近でキメット(ケニア)が遅れる。先頭はキプロティチ(ウガンダ)とエチオピア勢が争う

先頭集団は12人。アジア勢ではパク・チョル(北朝鮮)が残っている。ケニア勢はキプサングのみ。エチオピア勢は3人残っている

35キロを通過。トップはラモネネ(レソト)で1時間35分2秒。19秒遅れて集団。藤原は2分15秒差の25位、前田は7分49秒差の44位


〜25キロ

21キロ付近で藤原が先頭集団から遅れ始めたが、踏ん張って復帰した

集団はイタリア勢が先頭で引っ張る

22キロ付近で藤原が再び遅れ始める

23キロ付近、ペルティーレ(イタリア)が単独で飛び出す。藤原は苦しいか…追いつけない

メウッチ(イタリア)も飛び出し、24キロ付近で2人で先頭集団を形成。その後ろにケニア勢らの集団がつけている。藤原は歯を食いしばって追走しているが、まだ追いつけない

25キロを通過。トップはメウッチ(イタリア)で1時間3分23秒。藤原は先頭と38秒差の22位、前田は3分28秒差の43位


〜20キロ

16キロ過ぎ、エチオピア勢、ケニア勢がペースを上げる

12人ほどが先頭集団を形成。藤原は遅れ後続集団に

19キロ付近でペースが落ち、藤原は先頭集団に復帰

先頭集団は20数人に

20キロ手前でメウッチ(イタリア)が飛び出す

20キロを通過。トップはメウッチ(イタリア)で1時間3分23秒。ややペースは上がったもよう。藤原は1時間3分29秒の19位、前田は1時間4分17秒の37位


〜15キロ

10キロを過ぎ、イタリアのメウッチ、ペルティーレが先頭に立つ

藤原は集団の前方、前田は後方につけている

15キロ通過はデチャサ(バーレーン)が47分48秒でトップ。藤原は47分49秒の4位、前田は47分56秒の32位で通過。5キロのラップタイムは15分57秒でスローペース


〜10キロ

6キロ手前でバトオチル(モンゴル)が単独で飛び出す

7キロ過ぎで集団とは9秒差

ケニア勢、エチオピア勢がペースを上げ、7・7キロ付近でバトオチルをとらえる

藤原、前田は先頭集団につけている

10キロ通過は31分51秒。トップはデチャサ(バーレーン)。藤原は31分53秒の7位、前田は31分56秒の34位で通過

男子マラソン 序盤で力走する藤原正和(中央)(共同)
男子マラソン 序盤で力走する藤原正和(中央)(共同)

〜5キロ

男子マラソン 天安門広場を走る選手たち(撮影・清水貴仁)
男子マラソン 天安門広場を走る選手たち(撮影・清水貴仁)

ケニア選手が先頭に立ち、集団を引っ張る

2キロ過ぎではエチオピアのデシサが先頭に立つ。藤原は先頭付近に付けている

天安門広場を通過。飛び出す選手はなく集団はひとつ。ややスローペースか

5キロ通過は16分6秒。デチャサ(バーレーン)がトップ。藤原は16分9秒、前田は10秒


スタート

日本時間午前8時35分に永定門をスタート。エントリーは67選手


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20日の会見を終え会場をあとにする前田(左)と藤原(撮影・清水貴仁)
20日の会見を終え会場をあとにする前田(左)と藤原(撮影・清水貴仁)

 ◆藤原正和(ふじわら・まさかず)1981年(昭56)3月6日生まれ、兵庫県出身。兵庫・西脇工を経て、中大時代は箱根に4年間出場。03年びわ湖マラソンで初マラソン日本最高の2時間8分12秒。同年ホンダ入社。14年福岡国際マラソンで日本人トップの4位。167センチ、54キロ


 ◆前田和浩(まえだ・かずひろ)1981年(昭56)4月19日、佐賀県杵島郡白石町生まれ。白石高から00年九電工入社。初マラソンは09年東京で2時間11分1秒の日本人トップ(2位)で、同年世界選手権39位。13年東京マラソンで2時間8分9秒の自己ベスト。15年びわ湖マラソンで日本人トップの4位。167センチ、56キロ。