仙台育英(宮城)は史上初の男女アベック連覇を逃したが、2年連続6度目のアベック表彰台でレベルの高さを示した。男子は2時間1分44秒で2位。昨年に続く「1分台」で大会歴代6位のタイムを刻んだ。3区終了時点で1位と1分19秒差をつけられたが、4区以降で猛追。5区の小原快都(3年)、6区の堀颯介(2年)が連続区間賞、7区のエース白井勇佑(3年)が区間2位の力走も、13秒差で涙をのんだ。女子は1時間7分48秒で3位に入った。

    ◇    ◇    ◇

女子の仙台育英は26年ぶり2度目の連覇を逃したが、東北勢最高の3位で4年連続の表彰台を死守した。2年連続の純国産オーダー。ケニア人留学生ジェニファー・ムワンデ(1年)を体調不良で欠き、2区杉森心音(1年)と3区小海遥(3年)も故障明けの中、チーム一丸で意地を見せた。

10月の日本選手権1500メートル2位の5区米沢奈々香(2年)が1人抜きで4年連続のメダル獲得につなげた。一時は2位まで順位を上げたが、世羅(広島)と神村学園(鹿児島)の外国人留学生2人はつかまえ切れなかった。「アンカーとして連覇のゴールを切れなくて悔しいけれど、1年間やってきたことを全員が発揮できた」と完全燃焼した。

来年も出走メンバー4人が残る。1区山中菜摘(2年)が区間2位で流れを作り、4区吉原あかり(2年)も区間7位で全国初経験。3000メートルで9分5秒17の高校1年として歴代3位の記録を持つ杉森も経験値を高めた。米沢は「足りなかったことを収穫にして、来年は3位以内を最低目標にして優勝したい」と王座奪還を誓った。【佐々木雄高】