男子マラソンで日本記録を塗り替えた鈴木健吾(25)に心を揺さぶられ、さらなる成長を示す。

全日本競歩能美大会(21日)の男子20キロに出場する有力選手が20日、石川・小松市内で会見。鈴木と同じ富士通で、20キロ競歩東京五輪代表の高橋英輝(28)は「同じチームの一員で誇らしい。富士通はどの種目でも世界を目指すチーム。特に競歩は世界のトップを目指すブロック。刺激を受けながら頑張りたい」と力と込めた。

鈴木は一緒に苦労した仲間でもあった。18年は一緒に国立スポーツ科学センター(JISS)で一緒にリハビリをしていた。「どれだけ努力していたか知っている」。それだけに感激はひとしおだった。「記録が出てうれしかった」。鈴木の練習量の多さは、競歩のチーム内でも話題になっている。より高いモチベーションで練習にのぞめている。富士通は今年の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)も制していることもあり、「チームがいい雰囲気。そこに続きたい」。次は自分の番だ。

鈴木は出られない東京オリンピック(五輪)。そこに自身は出る資格がある。目標は「メダル獲得」だ。国内の大会で圧倒的な強さを誇る高橋だが、国際大会では本来の力を出せていない。今は「より高いレベルでフォームとスピードを両立」に励んでいる。メダルへの「力あると思う」と言う。その手応えを確信に変える能美にする。