全国高校駅伝(12月26日、京都)静岡県予選が7日、袋井市のエコパスタジアム発着(男子7区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロ)で行われる。東海大静岡翔洋は男女ともに初優勝を狙う。男子のエース兵藤ジュダ(3年)は1区での出場が濃厚。先行逃げ切りのレース展開をもくろむチームを引っ張る。女子は昨年準優勝に終わった雪辱を期す。

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翔洋の兵藤は自信に満ちあふれている。先月24日の競技会では5000メートルで今季県高校ランクトップの13分54秒70をマーク。同2位の古井康介(浜松日体3年)に30秒以上の差をつけるタイムをたたき出した。調整も万全だという。エース格が集う1区での出場が濃厚。「最初のトラックから抜け出したい」と序盤からレースを引っ張る覚悟だ。

昨年はチーム事情で急きょ1区を走った。残り2キロ付近まで先頭集団につけていたが、終盤に失速。脱水症状を起こし、区間13位と出遅れた。チームも6位入賞に終わり、「すごく責任を感じた。その悔しさがあったので、今がある」。今年3月からは週1回のペースでエコパのコースを試走。既に50回以上走ったといい、同区間の特徴は熟知している。

スピード強化の目的で出場した8月の全国総体では、800メートルで優勝。1500メートルでも準優勝した。ただ、今夏以降は駅伝の練習に専念。練習でも常に先頭を走るなど、エースとしての自覚も芽生えた。「僕が1区から抜け出して、そのリードのまま優勝したい」。初の都大路を目指し、異次元の走りを見せつける。【神谷亮磨】

◯…女子は雪辱に燃えている。初優勝を狙った昨年は準優勝。2位でたすきを受けたアンカーの妹尾晴華(3年)は、常葉大菊川との最後の一騎打ちで敗れた。今年は2区での出場が濃厚。「序盤で少しでもリードを奪えるような走りをしたい」。目標は1992年(平4)の浜松日体以来、史上2校目となる男女アベック優勝。妹尾は「女子が優勝して、いい流れで男子につなげたい」と意気込んだ。

◆兵藤(ひょうどう)ジュダ 2003年(平15)8月5日、静岡市生まれ。小4から精華清水RCで本格的に陸上を始める。清水飯田中-東海大静岡翔洋高。家族は米国人の父と日本人の母、兄。172センチ、55キロ。血液型B。