<スーパー陸上2009>◇23日◇男子100メートル◇川崎市等々力競技場

 日本一速い男を争う100メートルは10秒31の同タイムながら「着差あり」で塚原直貴(富士通)が2位、江里口匡史(早大)が3位となった。レース直後、苦笑いした塚原は「接戦をしてしまった。心と体が合致していない今の状態だったらしようがない」。一方の江里口は「勝てるレースだったけど、接戦でも負けたのは今の力の差だと思う」と振り返った。

 因縁の戦いだった。6月の日本選手権で塚原は予選で自己新の10秒09をマークしたが、準決勝で左ひざ裏を痛めて決勝を棄権。江里口はその準決勝で10秒07の自己新を出し、決勝を制した。塚原は「きょうのレースで白黒はついたけど、引き分け。2人が目指すのはあくまで世界。彼にはそうなってほしいし、僕もなる」と4歳下の江里口をライバルとして認める発言をした。