10年バンクーバー五輪銅メダリスト高橋大輔(32=関大KFSC)が4年ぶりの復帰戦で77・28点をマークし、首位発進を決めた。18年世界選手権5位の友野一希(20=同大)は70・94点の3位、中村優(しゅう、22=関大)が71・99点で2位に入った。高橋との一問一答は以下の通り。

 

-振り返って

高橋 むちゃくちゃ緊張しましたね。それしかなくて、スタートから脚がガクガクで結構つまずきそうになったり。今もまだ、ドキドキしているんですけれど。それと昨日、織田(信成)くんが、(ジャパン・オープンで)すごい点数出したので「やめてくれよ」と思いながら。調整もなかなかうまくいかなかったり、100%に戻し切れていなかったので、そういったところで不安もありました。6分間練習も久々で、明るい中でこういう見られ方をするのも久々で、想像以上に自分が緊張していて、ビックリしました。

-演技を終えた気持ちは

高橋 「とりあえず終わった」っていう感じで。ジャンプも全部詰まりましたし、スピンもガックガクでしたし、ステップも思うように動かなかったし。とりあえずその中では大きなミスがなく、終われて良かったかなっていう安心感がありました。

-試合は楽しめたのか

高橋 今日は楽しめていないですね。必死で。お客さんと一体になるっていうのも全くなかったですし。本当に1人の世界で「とりあえず、ひとつひとつこなしていく」っていうことだけを考えていました。楽しめていたかどうかは分からないですけれど、この緊張からの解放感っていうのはいいなって思います。

-ファンもたくさん訪れていた

高橋 結構、昔の僕のスケートを想像して来られている方もいると思うので、「その期待に応えられたか」というと、「応えられていないな」って思います。たくさん応援していただいて、より一層、緊張感が高まった。引退して4年がたっても、こうやって応援してくださる方がいるっていうのを、知ることができて良かったです。今日はお客さんのプレッシャーには勝てなかったけれど、これから西日本(選手権)通過して全日本と続いていけば、その緊張感、プレッシャーは高くなっていくと思う。それを自分の力に変えるぐらい、強くなっていきたいとあらためて感じました。