【ブダペスト=三須一紀】混合ダブルスは3大会連続決勝の吉村真晴(25=名古屋ダイハツ)石川佳純(26=全農)組が1-4で許■・劉詩〓(中国)に敗れ、銀メダルとなった。1957年、59年の荻村伊智朗・江口冨士枝以来、60年ぶりだった連覇を逃した。それでも世界ランク男子シングルス2位、同女子5位の中国組に善戦した。

当初、ケガをした張本が混合を取りやめ、緊急で吉村が招集された。石川は「急きょ組んで銀メダルを獲得できて誇りに思います」と語った。

特に許■のペンハンドから繰り出される強烈フォアドライブに苦しんだ。中国トップクラスと相対した感想を聞かれ石川は「レシーブの大切さがあらためて分かった。ちょっとでも球が浮くと、許■選手は回り込んで強い球を打って来る」と話した。吉村は「チャンスボールが来た時につないだらだめ。そこで決めないといけなかった」と振り返った。

同種目は東京五輪から新種目となる。金メダルを目指し中国も世界ランク男女1位の樊振東・丁寧を混合ペアに組むなど、本気度を増してきた。それでも石川は「確かに個の力は強い。でもダブルスは『1+1=2』ではなく『1+1=5』にもなる。シングルス以上に(中国を倒す)可能性はある」と熱く語った。

日本協会は東京五輪出場枠について、来年1月時点の同ランク男女上位2人をシングルス代表にし、団体戦枠の1人ずつは協会推薦枠としている。混合ダブルスもその3人ずつからしか出場できない。石川は世界ランク6位で現在、日本女子1位だが、吉村は同33位で日本男子では5番目で、今年中にワールドツアーのシングルスで上位に食い込みランクを上げる必要がある。

石川は「もちろんこのペアで出場したい。そのためには代表に選ばれないといけない」。世界選手権で3大会連続の決勝でアピールもできた。吉村は「石川さんがどのようにプレーするか分からない時は、すぐに聞くし、コミュニケーションはしっかりしている」とコンビ間連携にも自信を持つ。

吉村はランキングを上げる必要があり「シングルスで代表になれるよう頑張りたい。そして東京五輪で石川さんとコートに立つことが目標」と覚悟を語った。

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