アメリカンフットボール日本代表がNFL予備軍と対戦する。日本協会は20日、来年3月1日に米テキサス州フリスコ市で、ザ・スプリング・リーグ(TSL)選抜チームと対戦すると発表した。TSLはNFLなどプロに選手を送り込むため、17年に設立された育成リーグ。今年はXリーグのオービックRB李、IBMのK佐藤らが参加している。

日本代表の招集は、15年の第5回世界選手権で2位になって以来となる。19年にオーストラリアで第6回が開催予定だったが、23年に延期されていた。日本協会では日本代表の強化を継続させ、米国との交流で日本人選手のレベルアップを図るために、今回の試合が実現の運びとなった。

TSLにはNFLドラフトから外れた選手が参加し、多くの選手がNFLやカナディアンフットボールリーグ(CFL)入りしている。来春スタートするXFLのドラフトでも数多くが指名された。日本人選手がこの試合で実力を認められれば、練習生、プレシーズン登録、そして、ロースター入りという、NFL選手誕生への道筋にもなる。

監督には昨季まで富士通ヘッドコーチで、V3に導いた藤田智シニアアドバイザー(51)の選任も発表された。代表選手は来春にトライアウトを実施して選出される。試合会場のフォード・センター・アット・ザ・スターは、1万2000人収容の客席がある室内競技場で、NFLカウボーイズが練習に使用している。

この試合は米競技団体「USAフットボール」との協議で実現した。日本協会国吉会長は「日本代表がTSLのチームと試合ができることに、大きな喜びを感じている。このような素晴らしい機会を実現してくれたUSAフットボールに感謝したい。我々のフットボールは米国からたくさん学んできた歴史があり、この機会を大変うれしく思っている」とコメントした。

TSLブライアン・ウッズ最高経営責任者は「初めてのプロフットボールのエキシビションに参加できることに興奮を覚える。この試合はTSLを一流の育成プラットフォームとして、国際的にも米国国内に向けても、確立させることになる」、USAフットボールのアーロン・イングラム米代表シニアマネジャーは「このスポーツを進化、統合、成長させていく努力を続けられることに興奮する。ユニークでパワフルに一体化してくれるスポーツ。テキサスのグローバルなフットボールの目的地に、アスリートとコーチが集結することを楽しみにしている」とコメントした。