山本草太(19=中京大)はフリー152・33点の合計220・49点だった。

冒頭に予定していた4回転サルコーから3回転トーループの連続ジャンプが単発に終わると、続く4回転トーループで右脇腹を強く打つ転倒。それでも得意の3回転半2本を含む5種6本の3回転は意地で着氷した。

2日前のSPは開始直後に転ぶアクシデント。3度のジャンプもすべて回転不足に終わり、68・16の13位に沈んだ。「心の整理がつかず投げやりになりそうだったけど、もう思い切って滑るしかない」。開き直って迎えたフリーも「軸がずれたし、ミスはあった」ものの「後半は立て直せたかな」。7度目の全日本では最高の220点台とした。

ジュニア時代に6種の3回転と4回転トーループで脚光を浴び、右足首骨折による3度の手術で日陰へ。再び大舞台に返り咲いた男は「気持ちの弱さを再確認した。もっとレベルアップしたい」と次を見据えた。