米ネバダ州ラスベガスで複数のカジノホテルを展開するMGMリゾート・インターナショナルが、新型コロナウイルス感染拡大の影響でシーズンが中断しているNBAに残り試合を同地で行う再開プランを提案したことが明らかになった。

米ニューヨーク・タイムズ紙が報じたもので、選手や家族、スタッフら関係者、プレス等にラスベガスストリップのホテルを宿泊施設として提供し、同じエリアに隔離した状態で練習を再開させ、コンベンションセンターで無観客で試合を行い、テレビ中継をするというプランを提案しているという。

ホテルとつながっているMGMが所有するコンベンション・センターは、最大24のバスケットボールコートが建設可能だといい、そのうち5つのコートはテレビ中継の公式試合に使うことができるとしている。4700の客室があるマンダレイ・ベイ・ホテルは3つのホテルとつながっていることから選手のメイン宿泊施設として利用し、さらに隣接するルクソール・ホテルを部屋の清掃などホテル側のサービスを提供するスタッフの拠点とすることが盛り込まれている。

NBAは4月15日に今季のレギュラーシーズンが終了するはずだったが、ユタ・ジャズのルディ・ゴベールが新型コロナウイルスに陽性反応を示したため3月11日からシーズンが中断されている。その後、他の選手にも感染が確認され、全米で自宅待機命令が出されたことからシーズン再開のめどは立っていなかった。カジノリゾートを有するラスベガスも現在、全てのホテルが閉鎖されているため、選手と関係者を完全に隔離した上で試合を行うことができ、リスクを軽減しながら再開できることから実現の可能性はありそうだと米メディアは伝えている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)