フィギュアスケーターと女優業を両立する本田望結(16=プリンスホテル)がシニアデビューを果たした。SP曲「My Dilemma」に乗り、43・91点で12位とした。「ジュニアの時の試合の気持ちと変わらず、大きな変化はなかった」と伸びやかな演技が光った。

「ショーに使っていた、お客さんが楽しめるテンポの良い曲が自分に合っている」と選曲したナンバー。アップテンポに小気味よく体を沿わせた。冒頭の3回転サルコー-2回転トーループを降り、2回転ループ、ダブルアクセルとミスは出たが、演技後の顔は明るかった。尊敬し、目標でもある姉真凜と久しぶりの一緒の試合に、「お姉ちゃんとできることが新鮮で、楽しかった。明日も頑張ろうという気持ちです」と声も弾んだ。

大学卒業まで2つの道を進むと決めている。「『大学4年生までスケートも、お芝居も頑張る』って決めました。1つのことは他の人でもできる。2つのことをしないと『本田望結じゃないな』って…」。2月に開かれた全大阪選手権後、そう決意を明かしていた。東京に行き、女優業に専念するかどうか。中学卒業のタイミングで一本に絞ることも考えたという。悩み、考え抜いた結論は2つの道だった。

明日10日のフリーでは上位18人が東日本選手権(11月、山梨)に進む。その先には全日本選手権(12月、長野)も待つ。「まず、明日のフリーも今日のように落ち着いて楽しむことと、通過するというのがこの大会の目的なので、東日本に進めるように明日も頑張ります」と誓った。