女子で高梨沙羅(24=クラレ)がジャンプ台記録を塗り替えて優勝した。1回目、105メートルをマークした。2回目は90・5メートルで合計236・7点だった。飛び出した瞬間から風にも乗って他選手と違う軌道を描いた。傾斜が終わってほぼ平たんに近い地点で着地。これまでの記録は自身が17年8月の同大会で飛んだ104メートルだったが1メートル更新。「純粋に楽しかった。いい風に恵まれてあそこまで距離を伸ばすことができたので。練習でもなかなかあそこまで飛ぶことはない」と、大飛躍を喜んだ。

例年8月に開催している大会がずれ込み、やっと開催されたサマージャンプ大会は、札幌での初戦だった。今季公式戦はこれまで3戦全勝。国内女子で相変わらずの存在感を見せている。感染予防対策を徹底した中での大会は、なるべくマスクを着用して臨む。「握手やハグをしたいところでも、ぐっと我慢して、肘だけ」と、選手間などでのコミュニケーションにも変化が見えている。それでも「たくさんの方々に見てもらえるうれしさは違う」と、試合をありがたがる。

31日から4日連続で札幌・大倉山での4連戦がスタートする。「ベストを尽くして準備をしていきたい」と気合を入れる。【保坂果那】