18年平昌五輪6位の坂本花織(20=シスメックス)が、細かいミスに悔しさをにじませた。

70・40点で首位発進したが、終盤の3回転ループは着氷をこらえるジャンプ。ステップでもつまずく場面があり「そんなに難しい技も入っていないのに、GOE(出来栄え点)で稼げるところで稼げなかったのが、すごく悔しかったです」と苦笑いだった。

演技前の6分間練習は不調。自らの名前が呼ばれる前の短いウオーミングアップで、フリップ、アクセルを試した。

中野園子コーチからは「ループはやらなくていいの?」と聞かれたが「大丈夫です!」。本番でそのループが完璧な出来とはいかず「(中野コーチに)『ループ、絶対跳べるんじゃないんですか?』って言われて、ことごとく、つっこまれました」と笑いながら舞台裏を明かした。

フリーは31日に行われる。演目は2季目となる「マトリックス」。明るい表情の坂本は「明日は勢いのいいマトリックスができるようにしたい。今回70点は乗ったけれど、6点分ぐらい前より低いので、それをフリーで挽回できるようにしたいと思います」と力強く言い切った。【松本航】