19年ジュニアグランプリ(GP)ファイナル王者の佐藤駿(16=フジ・コーポレーション)が完全優勝した。 前日のショートプログラム(SP)を81・84点で首位発進し、大技の4回転ルッツを着氷したフリーも全体1位の147・34点。合計229・18点で、シニア転向1年目の初タイトルを手にした。20年冬季ユースオリンピック(五輪)金メダルの鍵山優真(17=星槎国際高横浜)は2位。全日本選手権は12月24日から長野で行われる。    ◇   ◇   ◇

男子SP2位の鍵山は、フリーも2位の総合2位だった。世界的振付師ローリー・ニコルさんが手掛けた新プログラム「アバター」を初披露。前半は4回転サルコー-3回転トーループと4回転トーループを完璧に決めたが、その後は4度の転倒。号泣した。父で五輪2大会出場の正和コーチから「逃げずに頑張った」とねぎらわれたためで「悔しさもあるけど、お父さんの言葉がうれしかった」と説明した。フリー曲の変更も今季3度目。「北京五輪に出場して勝つため」と再度強調する場面もあった。