全国高校ラグビー大会に出場した熊本西で、ラグビー部員による暴力があり、暴力をふるった3年生2人は、昨年12月28日から停学処分中であることが7日、分かった。

同校によると、同12月18日、一部の3年生と2年生のふざけあいから、暴力に発展したという。3年生2人が2年生2人に対し、胸やほおを平手打ち。左頬をたたかれた部員は鼓膜が破れた。

同校は暴力の事実を翌19日に把握したが、荒木雅浩副校長(59)は「悪ふざけで悪質性を感じなかった。集団で部員全体で関係している事実はなかった」という理由から、学校判断で熊本県教育委員会に報告しなかったという。

チームはそのまま全国大会に出場した。3年生2人は登録メンバーに入っていた。だが、試合には出ず、チームに帯同してサポートに回った。

ところが、一部メディアからの取材をきっかけに、同県教委へ1月4日になって報告。同県教育委員会から「けが人も出ている。早めに連絡すべき事案だった」と注意された。

この件を受け、チームは昨年末から、学校のトイレ掃除などボランティア活動を行っているという。今回の反省を踏まえ、荒木副校長は「今回の事例で課題をしっかり洗い出して、再発防止と、学校全体としても安心安全な環境を整備することを考えています」と話した。