世界記録保持者の高木美帆(26=日体大職)が、1分52秒78で優勝した。1000メートル、3000メートルと合わせて3日連続の国内最高で制し、無敵の3冠を達成した。

高木美は「今回は細かいことを考えずに、タイムを出しにいくことだけを考えた。意図的に体現できたことは、意味のあるレースだったと思う」と淡々と振り返った。好タイムが期待される2人1組が時間差でスタートする「カルテットスタート」で、コンディションも良好だったため目標タイムを「1分53秒切り」と設定。目標を達成し、自身の国内最高を1秒30更新した。

ただ好条件での好記録には満足しない。今季はコロナ禍の影響で国際大会に参加できない中、国内大会での連戦でも「対外国勢」を強く意識。1年後の北京オリンピック(五輪)に照準を定め、“現在地”を入念に確認する。「世界のレベルを見た時に、(国内)リンクレコードや国内最高で目標を立てても(外国勢を)超えられない。(3日連続の)レコードを出しても、賞金がもらえてうれしいぐらいの感じ。あと1年もあれば、世界も自分も変わる。(1500メートルは)良いタイムかもしれないが、それをさらに超えていけるようにしたい」と、さらなる進化を誓った。