高校日本一を狙う開志国際男子バスケットボール部に桁外れのフォワードが本場米国から転入学してきた。

アメリカ人を父に持つ介川アンソニー翔(2年)。196センチの長身でダンクを軽々と決め、3点シュートが打てる万能選手だ。今夏、地元・長岡市で開かれる全国高校総体(インターハイ)へ、頼もしい存在が加わった。

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ボールを両手に持った介川がゴール下でジャンプすると高さ305センチのリングに軽々と達した。ボールをそっとネットに入れてダンクシュート。リングにぶら下がった瞬間は豪快な音が響いたが、シュートはしなやかだった。3点シュートを決めれば、ゴール下ではダンク。パスもさばけるオールラウンダーは「目標は全部の大会で優勝すること」と話した。

米カリフォルニア州サンディエゴからコロナ禍を避けて一家で昨夏、来日した。12月のウインター杯を観戦し、開志国際のプレーを見て、転入学を希望した。3月6日入寮を果たし、スプリング杯(3月16、17日=胎内市)で転入前にデビュー。北陸(福井)、土浦日大(茨城)、飛龍(静岡)戦ですご腕ぶりを披露した。富樫英樹監督(58)は「すごい。うまい。桁が違う。こんな選手、指導したことはない」と言った。

日本の大学に進むか、米国の大学進学か迷っている最中だが「Bリーグに入って日本代表を目指したい」と言う。目標の選手はNBAロケッツのSGケビン・ポーター・ジュニア(20)。「チャンスがあればNBA」とも話す。介川は夢への1歩を開志国際から踏み出す。【涌井幹雄】

◆介川(すけがわ)アンソニー翔(しょう)2004年(平16)3月30日、東京生まれ。バスケットボールは府中第一小2年から始める。日本と米国を行き来し、中2から米サンディアゴに在住。米国ではウエストコースト・エリートなどのクラブチームに在籍した。196センチ、75キロ。血液型A。