世界選手権(ストックホルム)銀メダルのエリザベータ・トゥクタミシェワ(24=ロシア)が、主将としてロシアの初優勝に貢献した。

冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)-2回転トーループは乱れたものの、続く単発も含めて3回転半は2本とも着氷。シーズン最後の疲れがあってか後半のジャンプで思うように得点を伸ばせず、同僚のシェルバコワ、日本の坂本花織に次ぐ3位となったが、背中に「愛」と入った衣装で「日本のファンに、このプログラムをささげました」と感謝を演技に込めた。

応援席では、伝統的な帽子をかぶったり、チームの盛り上げに力を注ぎ、大国に優勝杯をもたらした。

表彰式の後に行われたオンライン取材の一問一答は以下の通り。

-トゥクタミシェワ選手にとって、どのような大会になったか

今季最終戦。満足のいくものになるように、素晴らしい演技ができるように頑張りました。この大会は祝祭のようなものですから。この困難な時期に開催されたので、2倍の意味での祝祭になったと思います。

-3回転半が安定していた。4回転ジャンプに挑戦する考えは

はい。4回転の練習もしています。ただ、まだ安定した状態にないので、次のシーズンは跳べるようにしたいと思います。

-ロシア国旗と優勝杯を掲げた。世界選手権にはロシアとしては出場できなかった(ロシア連盟所属=FSR=として出場)。どのような気持ちか

この優勝は重要。世界選手権ではロシアの旗を掲げることができなかった。国歌を聴くことができて、歌うことができて、光栄でした。これは、とても大切なことで、うれしかった。旗の掲揚は大きな意味を持っているし、楽しかった。

-日本の3回転半のレジェンド、伊藤みどりさんが「10代の若い選手が跳ぶことは多い。20代で跳ぶのは難しいので、リーザ(トゥクタミシェワの愛称)選手が跳ぶことは素晴らしい」と話していた。どう体と心を調整しているのか

とても練習してきた。今となっては、跳ぶのは難しくない。技術を身につけ、コントロールすることが大事。子供のころより今の方が簡単に跳べます。自信を持って、正しい技術を身につけることが必要。そういうことです。

-SNSの動画で4回転ジャンプをきれいに着氷していた。進化の秘密は

細かい点がまだまだ。安定性がないため、今季は試合で跳びませんでした。最近は練習する時間がなかったので、これから。来季は4回転を、3回転半と同じ水準で跳べるようにしたいと思います。