18年ピョンチャン(平昌)オリンピック(五輪)フィギュアスケート女子の金メダリスト、アリーナ・ザギトワ(19=ロシア)が25日、都内で日露友好を願う特別プログラムを収録した。

文化・スポーツ日露友好コンソーシアムに招待されたもので、本人役で映画初出演した日露合作「ハチとパルマの物語」の公開(28日)に合わせて来日中。CHEMISTRYの堂珍嘉邦が歌う主題歌「愛の待ちぼうけ」に合わせて、白銀の衣装で舞う姿を収めた。

振り付けは宮本賢二氏が手掛け、アララット・ザガリアン氏と薄田隆哉氏が演出を担当した。auスマートパスプレミアムで後日配信される。

会見したザギトワは「大変な時期に呼んでいただいて感謝しています。日本に来られて、とてもうれしい」とあいさつ。演技を終え「映画に出られて、うれしかった。見た時は涙が出るくらい感動した。今回、日本の音楽との融合もあり、すごくうれしいです。日本とロシアに懸かる橋で、希望です。大事なことは愛であり、日本とロシアが友達になること」と笑顔で話した。

新型コロナウイルス感染症対策のため行動制限があり「ホテルとスケート場の往復等しか移動できませんが、健康を守るためにルールを守っています。(23日には)秋田・大館市にも行ってきました」。愛犬マサルの故郷である同市では映画の市民向け上映会に参加した。その後、秋田犬の里でマサルの兄弟犬の勝大(しょうだい)にも面会。「マサルへプレゼントをもらったので帰国したら渡します。寂しがっていると思うので」とも語った。

来日中の18日に19歳の誕生日を迎えた。隔離中で「ホテルからは出られなかったんですが、細かく、いろいろなことをやってくださって。そのやさしさに、大変なことも大変と思えないくらい、良くしてくれた。うれしかったです」とサポートに感謝。「ファンの皆さまからプレゼントや手紙をいただき、すべて読みました」と頭を下げた。

今後、フィギュアスケートを通じて挑戦したいことを聞かれると「いつも新しいプログラムのことを考えています。皆さんの心に伝わるまで頑張りたい」。最後に「コロナが収まる日が来たら、またお会いしたいし、ぜひ皆さんもロシアに来てください」と呼びかけて、日本語で「ありがとうございました」とまた笑顔になった。【木下淳】