B1新潟アルビレックスBBは28日、新外国籍選手、Cジョニー・ハミルトン(28=前NBA傘下Gリーグ)との契約解除を発表した。ハミルトンは9月中旬に来日予定だったが盗難によるパスポートの紛失を理由に遅れていた。その後、日本時間23日の面談を最後に連絡が取れなくなり、クラブが同28日午前8時までに連絡するよう促すも期限までに反応はなかった。新潟は10月1、2日の島根戦(アオーレ長岡)で開幕を迎えるが、短期契約の外国籍選手補強で当面の状況をしのがざるを得なくなった。

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来日前に契約解除という異常事態が開幕直前に起きた。クラブはハミルトンに対し、27日午前8時から24時間以内に来日の意思を含めた状況報告を求める「改善勧告通知書」を代理人を通じてメールで送った。だが、期限までに本人からの返答はなく解除を決めた。

ハミルトンはNBA傘下マイナーリーグのGリーグや欧州強豪チームに所属し、213センチの長身でインサイドの起点になるはずだった。期待の大きかった新戦力を欠き、東英樹強化本部長は「大変申し訳ないです。早期にこの状態を解消したいです」と謝罪した。3日に契約合意を発表も、ハミルトンから7日に盗難によってパスポートを紛失し、14日に再発行申請を終えたとの連絡があった。ただ27日までに再発行されていないことを確認。この時点で開幕島根戦の不在が確定していた。

現状、新潟の外国籍選手はSFロスコ・アレン(29)と新加入のPFケヴェ・アルマ(23)の2人。新たな外国籍選手獲得が急務だ。平岡富士貴監督(48)は「(東強化本部長から)短期契約の選手を2節(10月8、9日滋賀戦)には間に合わせると連絡があり、選手にも伝えた」と言う。短期契約終了後をめどに通年契約の選手獲得、合流を見込む。「11月19日(群馬戦)には間に合わせたい」と東強化本部長。整備を急ぐ。

チームは7月に始動したが、ハミルトンとの契約合意発表は開幕まで1カ月を切った9月3日だった。アルマは7月27日に契約合意発表も、合流は8月29日と遅れた。昨季のリーグ最下位から巻き返しを図る新潟だが、要の外国籍選手補強は後手に回った。主将のPG渋田怜音(24)は「やるしかない。目の前の試合を全力で戦い、ファンにいいスタートをお見せする」と気丈に話した。