日本カーリング協会(JCA)は3日、女子日本代表の強化を担当するジェームス・リンドコーチとの契約を先月30日付で解除したことを発表した。リンド氏本人の家庭の事情と、今後の女子強化チームの強化の方向性を考慮したものという。

“J・D”の愛称で知られるリンドコーチはカナダ出身で13年7月に来日。ロコ・ソラーレが女子日本代表として出場した18年平昌オリンピック(五輪)では銅メダル、今年2月の北京五輪では銀メダルに導いた。本場仕込みの技術、戦術に加え、日本選手の精神力を向上させてきたことへの評価は高く、今年6月に1年間の契約を結び直していた。

日本オリンピック委員会(JOC)からナショナルチームコーチの委嘱も受けていたが、日本協会との契約解除に伴い、同職についても9月30日付で解嘱となった。

日本協会を通じて発表されたリンド氏の談話は以下の通り。

「ナショナルコーチとして従事した6年間にわたりJCAとJOCからいただいた支援につきまして、この場を借りて感謝の意を申しあげます。女子日本代表チームの国際大会での活躍と成功は著しく、また私の強化ビジョンに対しサポートをくださったJCAを誇りに思います。

あわせて、ナショナルコーチである自分を信頼してくださり、素晴らしい時を共に過ごしたすべての選手とコーチに対しても感謝の意を申しあげます。日本のカーリング界は、素晴らしい人々の固い絆で成り立つ組織です。ここで培った人脈を永遠に大事にし、今後はナショナルコーチとしてではなくなりますが、(何かあれば)サポートを続けたいと思っています。

ナショナルコーチとして忘れられない経験をしました。自身のことのみならず、日本のカーリングが今後どのように発展していくか楽しみにしています」