ジュニアグランプリ(GP)ファイナルで日本女子5人目の優勝を飾った島田麻央(14=木下アカデミー)が、シニアの大舞台で初陣を飾る。今季、ジュニアながらシニアを含めて世界トップの217・68点を記録。フリーでは4回転トーループ、トリプルアクセル(3回転半)と高難度ジャンプ2本を組み込む。03年安藤美姫以来、19年ぶりとなるジュニアでの頂点も視野に入る中、22日のショートプログラム(SP)に臨む。今大会は世界選手権、世界ジュニア選手権の代表選考会を兼ねて行われる。
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中学2年生の島田が、静かなリンクへ足を踏み入れた。観客こそいない公式練習だが、会場は既に本番同様の青で彩られていた。30分間の調整を終えると「青のカーテン、憧れていたのでうれしいです」とほほえんだ。SP「ライオン・キング」をかけての通しは、ルッツ-トーループの連続3回転など3本のジャンプ全て着氷。自身の名前の由来となり、6度の優勝を誇る浅田真央も輝いた大会の雰囲気を味わいながら「憧れの舞台なので楽しみたい」と演技を待ちわびた。
実績と伸びしろが期待値を押し上げる。9月のジュニアGPシリーズ第5戦ポーランド大会で記録した217.68点は、今季世界1位。ジュニアのSPは3回転ループを組み込む必要があるが、制限が解かれるシニアではフリップに変更して基礎点が0.40点上昇する。フリーで跳ぶ4回転、3回転半にも「挑戦する姿を見せたい」と志は高い。
初めての本格的な海外転戦を経て、イタリアから帰国したのは13日。時差もあり「疲れは結構とれているけれど、ジャンプの調子がベストじゃないです」と懸念材料もある。安藤美姫以来となる19年ぶりの偉業がちらつくが、あくまでも「順位は気にせず、自分が満足する演技をすることが目標です」と言い切った。
26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪は年齢制限の引き上げで届かないものの「見ている人が笑顔になれるような演技をして、五輪や世界選手権で優勝できる選手になりたい」と誓う14歳。世界に誇れる新星が、ベールを脱ぐ。【松本航】


