全日本選手権の上位選手らによる恒例のエキシビションが行われ、男子で3年ぶり5度目の優勝を遂げた宇野昌磨(24=トヨタ自動車)が大トリを務めた。

黒のジャケット衣装でシャンソン曲を。「パダムパダム」で観客の手拍子を誘い、アンコールでは「G線上のアリア」のステップを再演した。

「いつもエキシビでは、いい演技が少ないんですけど、今日はしっかり。順番も最後(大トリ)ということで果たせるように頑張りました」

日本一については「とてもいい試合でした。ミスはあれど、いい経験になりましたし、今日までやってきた練習が、公式練習から出て、いい状態でした」と納得して振り返った。

大会前、全日本の目標を直筆するカードに「ブラボー!」とペンを走らせた。「ちょうど書いた時(初優勝した)グランプリファイナルから帰国した時で、サッカーのW杯(FIFAワールドカップ)を見ていたんです。すごい見ていて、すごく熱が入って。勢いそのままに、取材もあったので担当の方とサッカーの話をしながら、こう『ブラボー!』と書きました。(司会から、ご自身もブラボー! な全日本とたたえられ)ありがとうございます」と柔らかい表情を見せた。

次は4年ぶり自国開催の世界選手権(来年3月、さいたまスーパーアリーナ)へ。「いい調整ができればと思います。前回のさいたまも出させていただいたんですけど、涙で終わったので。あれから4年ほどたって考え方とか成長したと思いますし、いい演技をしたいのはもちろん、4年という月日がたって自分がどういう演技をするのか楽しみです」と話し、フィナーレへ向かった。