初の日本選手権2連覇を達成したロコ・ソラーレのサード吉田知那美(31)が、今大会のMVPシーンに藤沢五月(31)がコロリと転倒した場面を挙げた。
2年連続4度目の優勝に貢献し、大会MVPに輝いた吉田知は、1次リーグ北海道銀行戦で頼れるスキップが転んだシーンを回顧。「あの転倒はさすがさっちゃんだな」。ただ、デリバリー時に転倒しながらも、相手ストーンを確実にはじき出し「ちゃんと自分に与えられたショットを決める」と称賛した。
試合後には同シーンを映像でもチェック。冷静に見返すと、カーリングをモチーフとした映画「シムソンズ」に酷似しているとわかった。「加藤ローサちゃんが初めてカーリングをやって、滑って転んでストーンを投げるショットがあるんです」。藤沢の転倒は映画のシーンにそっくりだったという。「まさにシムソンズの加藤ローサちゃんみたいな転び方だった」と打ち明けると、藤沢も恥ずかしそうに笑った。
「さっちゃんはちょっと落ち込んだと言ってたんですけど、私たちはかわいいなと見てました。あれがロコ・ソラーレのMVPシーンだったと思います。すみません!」
吉田知が笑顔で総括すると、チーム全員の朗らかな笑い声が、地元・北見市のカーリングホールに響いていた。