初優勝すればグランプリ(GP)ファイナル、4大陸選手権と合わせた日本初の「年間グランドスラム」達成となる三浦璃来(21)、木原龍一(30)組(木下グループ)が、前日練習に臨んだ。

木原に取っては思い出深い会場になる。世界選手権初出場の14年が、同じ場所だった。「最初の大会っていうのは、ものすごく自信がない状態で、いつも正直試合が怖い気持ちがあった」と回顧。「10シーズンたって、璃来ちゃん、ブルーノ(コーチ)と一緒に自信をもって帰ってくること、出場できることになって、緊張感というよりは、うれしい、わくわく感、感謝の気持ちが強いかなと思ってます」とにこやかに続けた。

ペアを組んで4季目。この日の会場では応援グッズの「りくりゅう」と書かれたタオルを掲げるファンの姿もあった。三浦は「いっぱい振ってくれてて、『うれしいな』って話をしてました」と感謝した。

この日はWBC準決勝の日本戦が行われていた。野球好きの木原は午前の練習に行くまでに宿舎で観戦していたそう。三浦は「なんかどっからか『オーマイガ!』って。うるさくて、誰やろって話しようとしたら、(木原が)「あ、ごめん俺だった」って」と笑顔で明かした。

吉田の同点3ランの場面だったそうで、三浦に「日本語で喜べよって」と笑顔で突っ込まれると、木原は「ごもっとも」と照れくさそうに返していた。競技は違えど、同じ世界一へ、息の合った掛け合いがリラックスしている様子をうかがわせた。

ペアSPは22日、フリーは23日に行われる。

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